専修人の本_2022年度
2022年度 新刊紹介

市井の読書論
発売日 2023.3.31
著 者 新崎 和治著(昭44経済)
発 行 日比谷出版社
価 格 税込1,650円
著 者 新崎 和治著(昭44経済)
発 行 日比谷出版社
価 格 税込1,650円
本書は、生粋の読書人である新崎和治さん(昭44経済)が、かつて暮らした町や旅した土地の思い出とともに、本との出会いを記した読書録である。バルザックの『谷間のゆり』の美しい文章に心を和ませ、福沢諭吉の『福翁自伝』を読んで人生に思いをはせる。古今東西の名著を巡る著者の自由な思索の跡をたどり、読書の楽しさと奥深さを味わうことができる。
「読み手は書き手に寄り添い、作家の創造の『真実』までの道のりを探りたい。そのことを本来『読書』と言うのではないか」「読書は味わうように遅読がいい。老境にある今、『熟読玩味』がなおいい」などの読書論に深くうなずく読者も多いことだろう。読書への尽きぬ愛にあふれた一冊だ。
「読み手は書き手に寄り添い、作家の創造の『真実』までの道のりを探りたい。そのことを本来『読書』と言うのではないか」「読書は味わうように遅読がいい。老境にある今、『熟読玩味』がなおいい」などの読書論に深くうなずく読者も多いことだろう。読書への尽きぬ愛にあふれた一冊だ。

心霊科学辞書 和英/英和
発売日 2022.12.5
著 者 蒲 章則著(昭51法)
発 行 東洋書院
価 格 税込7,700円
著 者 蒲 章則著(昭51法)
発 行 東洋書院
価 格 税込7,700円
著者の蒲章則さん(昭51法)は卒業後、複数の大学で国際法、医学、国際保健学などを修め、医学博士の学位を取得。WHO(世界保健機関?SEARO)官房長を経て、ハワイ大学医学部アドバイザー、群馬大学多職種連携教育研究研修センター(WHO協力センター)の特別教授などを務めている。
開発途上国で医療協力活動に従事する傍ら、現地土着の宗教や風習に触れ、聖地や霊能力者を訪ねることをライフワークとしてきた。その経験を生かして編まれた本書は、和英と英和の二部構成で、心霊科学を中心に精神衛生学、宗教学、オカルト分野などの用語を広く収録している。
欧米諸国と比べて、日本における心霊科学の学術レベルは十分とは言えず、良書も限られるなか、初心者から研究者まで幅広い心霊学徒の学びを大いに助ける一冊となる。
開発途上国で医療協力活動に従事する傍ら、現地土着の宗教や風習に触れ、聖地や霊能力者を訪ねることをライフワークとしてきた。その経験を生かして編まれた本書は、和英と英和の二部構成で、心霊科学を中心に精神衛生学、宗教学、オカルト分野などの用語を広く収録している。
欧米諸国と比べて、日本における心霊科学の学術レベルは十分とは言えず、良書も限られるなか、初心者から研究者まで幅広い心霊学徒の学びを大いに助ける一冊となる。

子どもたちの命と生きる―大川小学校津波事故を見つめて
発売日 2023.2.16
編 著 飯考行
発 行 信山社
価 格 税込2860円
編 著 飯考行
発 行 信山社
価 格 税込2860円
本書では、2011年3月の大川小学校津波事故から12年(十三回忌)を機に、遺族10人余を含む関係者五十数人が、それぞれの視点から、事故とその後の経過をたどり、心情、考察のほか、地域の営みや今後の防災のあり方をつづっている。事故後は、校舎の解体についてや提訴をめぐって賛否両論あり、遺族の対応も分かれた。裁判は、悲嘆にくれる保護者の「なぜ子どもの命が失われたのか」という疑問が、石巻市?市教育委員会の説明会と事故検証委員会で十分解消されなかったことによる、やむをえない選択であった。原告遺族たちは、「子どもの命をお金に代えるのか」といった中傷を浴びながらも、弁護士ととも
に裁判に取り組んだ。裁判官が学校関係者の証人を厳しく問いつめ、行政の対応に傷ついてきた遺族が、司法の「寄り添い」に涙する場面もあった。5年半ほどを要して確定した判決で、原告の主張はほぼ認められ、津波の事前の備えに落ち度があったことが認められた。大川地区は、震災の傷がいまだ癒えないものの、時を経て、悲しみ、傷つき、対立、祈りから、命の大切さを育み、回復する段階に入りつつある。震災遺構として残された校舎では、遺族が語り部を行い、多くの人が来訪している。本書を通じて、大川小学校の事例をさまざまな角度から見つめることは、子どもを亡くす悲しみを共有し、その命をせめてもの教訓として、私たちが事故や災害に対応していかに生きていくべきかを考える礎となろう。
編著者(いい?たかゆき)=法学部教授。法社会学。
編著者(いい?たかゆき)=法学部教授。法社会学。

詩集 ひとりゆく思想
発売日 2022.8
著 者 前田巌(昭50文)
発 行 砂子屋書房
価 格 税込2200円
著 者 前田巌(昭50文)
発 行 砂子屋書房
価 格 税込2200円
前田巌さん(昭50文)の4作目となる詩集。表題作をはじめ、その時々の心の動きを表現した30編を収録した。
前田さんは高校時代から詩を書き始め、専大在学中は仲間とともに同人誌を発行。卒業後は詩誌の刊行にも携わった。
前田さんは高校時代から詩を書き始め、専大在学中は仲間とともに同人誌を発行。卒業後は詩誌の刊行にも携わった。

身近な異文化コミュニケーション ―こころにユニバーサルデザインを―
発売日 2022. 4.15
著 者 上村妙子
発 行 パレード
価 格 税込990円
著 者 上村妙子
発 行 パレード
価 格 税込990円
「異文化コミュニケーション」はマクロな視点とミクロな視点から捉えることができます。通常、私たちは「異文化コミュニケーション」と聞くと、「日米異文化コミュニケーション」など日本文化とアメリカ文化というように、二つの国の文化を対象としたマクロな視点からの研究を思い浮かべます。一方、一つの文化も、ジェンダー、年齢、職業、出身地など「異文化性」を持つ多様な集団から構成されています。
本書では、ミクロな視点に立ち、日本の中に見られる多様な属性を持つ人々を取り上げています。具体的には、マイノリティーと考えられている女性、LGBT、在留外国人等の人々について、こうした人々の潜在的な特性や社会の取り組みを論じています。
最後に、私たちがそれぞれの違いを認め、より生きやすくなるためのヒントとして「ユニバーサルデザイン」の考え方を紹介しています。
著者(かみむら?たえこ)文学部教授。専門は応用言語学、英語教育。
本書では、ミクロな視点に立ち、日本の中に見られる多様な属性を持つ人々を取り上げています。具体的には、マイノリティーと考えられている女性、LGBT、在留外国人等の人々について、こうした人々の潜在的な特性や社会の取り組みを論じています。
最後に、私たちがそれぞれの違いを認め、より生きやすくなるためのヒントとして「ユニバーサルデザイン」の考え方を紹介しています。
著者(かみむら?たえこ)文学部教授。専門は応用言語学、英語教育。

市民活動論 ボランティア?NPO?CSR
発売日 2022. 4.30
著 者 大澤史伸(平9院文修)
発 行 学文社
価 格 税込2,200円
著 者 大澤史伸(平9院文修)
発 行 学文社
価 格 税込2,200円
東北学院大学教養学部准教授で、社会福祉論が専門の大澤史伸さん(平9院文修)が「市民活動」をテーマにした新著を上梓した。
現代の複雑化した社会問題を解決するためには、「公的セクター」「営利セクター」「民間非営利セクター」による連携?協力が欠かせない。その担い手として期待されるのが「市民」であり、本書は市民が主体的に行う活動に焦点を当て、学術的考察を試みるものである。
「ボランティア論」「NPO論」「CSR論」の3部構成で、それぞれの概念、歴史、現状、課題を詳述。社会福祉法人や学校法人を対象に行った調査?研究の記録も収められ、参考になる。
ボランティア活動に携わったことをきっかけに福祉の道に進んだ大澤さんは、社会で起きている出来事を自分ごととして捉えて関わりを持つことの大切さに触れ、「活動を通して、自分が今まで知らなかった世界に触れるだけでも、その人自身にとっては貴重な経験になる」と説く。
現代の複雑化した社会問題を解決するためには、「公的セクター」「営利セクター」「民間非営利セクター」による連携?協力が欠かせない。その担い手として期待されるのが「市民」であり、本書は市民が主体的に行う活動に焦点を当て、学術的考察を試みるものである。
「ボランティア論」「NPO論」「CSR論」の3部構成で、それぞれの概念、歴史、現状、課題を詳述。社会福祉法人や学校法人を対象に行った調査?研究の記録も収められ、参考になる。
ボランティア活動に携わったことをきっかけに福祉の道に進んだ大澤さんは、社会で起きている出来事を自分ごととして捉えて関わりを持つことの大切さに触れ、「活動を通して、自分が今まで知らなかった世界に触れるだけでも、その人自身にとっては貴重な経験になる」と説く。

新しい声を聞くぼくたち
発売日 2022. 5.26
著 者 河野真太郎
発 行 講談社
価 格 税込1,980円
著 者 河野真太郎
発 行 講談社
価 格 税込1,980円
#MeToo運動など、新たなフェミニズムの運動が私たちの社会を変え始めているように見える現在、もっとも大きな変化が求められているのは男性のあり方であるかもしれません。本書は男性運